ANAマイルの特典航空券で世界一周を検討しているところなんですが、そういった中でSFC修行と世界一周を組み合わせるのも面白いなぁと思いますし、SFC修行を今年以降に考えている人にとっても、一つの有効な方法になるのではないかと感じました。
私も昨年SFC修行を行っていた時には考えも付きませんでしたが、SFC修行自体がいろいろなやり方があってもいいわけですし、すでに世界一周航空券を使ってSFC修行を行っている方も少なからずいらっしゃると思います。
そんなことで私なりに検証してみたいと思います。
Ⅰ スターアライアンスの世界一周航空券とは
誰もが一度は憧れるのは世界一周旅行ではないでしょうか?・・・ですが躊躇してしまいますよね。
でもとってもお得に旅ができる世界一周航空券というものがあり、ANAが加盟するスターアライアンスの世界一周航空券ならば、28社のエアラインのフライトが利用でき、行ける国はなんと193ヵ国で、フライトの合計マイルやフライト回数に制限はあるものの、個別にとるよりずっとリーズナブルに旅ができてしまいます。
ではまず、運賃体系を見てみたいと思います。座席シートと距離に応じてそれぞれ金額が決められています。
スターアライアンスの公式サイトで旅程を検索から予約、購入できます。(スターアライアンスに加盟しているANAでも世界一周航空券の購入ができます。)
■ スターアライアンス世界一周運賃
座席シート別 | 29,000マイル以内 【STAR1】 | 34,000マイル以内 【STAR2】 | 39,000マイル以内 【STAR3】 |
---|---|---|---|
エコノミー | 358,900円 | 422,700円 | 494,600円 |
プレミアムエコノミー | 553,800円 | 632,300円 | 734,800円 |
ビジネス | 705,500円 | 822,000円 | 958,900円 |
ファースト | 1,141,000円 | 1,344,000円 | 1,504,800円 |
※旅程にある全区間(地上区間も含む。)のマイレージを合計したものを適用
※出国税・空港施設利用料・保険料・燃油サーチャージ等が別途必要
Ⅱ スターアライアンス世界一周運賃の主なルール
主なルール(世界一周運賃の適用条件)
- 旅程は、出発地と最終帰着地が同一国である必要があり、ルートは東回りあるいは西回りのどちらか一方であり、途中での逆回りすることはできません。
- 同じ大陸内であれば、西向きと東向きの旅程を混在させることが可能です。
- 太平洋、大西洋を各1回ずつ横断していただくことが必要です。
- 出発地と最終帰着地の間で最低2回から最大15回の途中降機が可能ですが、廉価版運賃の場合は、回数条件が異なります。
- クラスは、ファーストクラス・ビジネスクラス・エコノミークラスが選択でき、有効期限は12か月です。
・出発便の搭乗日から帰国便の搭乗日まで最低10日間なければならない。
・ヨーロッパ、中東、アフリカのエリアと、アジアと太平洋地域のエリア間での横断は1回のみです。
・旅程中、陸路移動は最大5回まで
さらに、搭乗された区間は、各航空会社のスターアライアンス・ゴールド会員・シルバー会員の資格となるポイント加算対象なり、マイレージプログラムの積算もでき、貯めたマイルは、各航空会社の特典航空券やアップグレートなどにご利用いただけます。
条件や利用方法は、各航空会社のマイレージプログラムによって異なります。
また、世界一周旅行者の約50%は、ビジネスクラスを利用しており、約8%がファーストクラス、30%がエコノミークラスを利用しています。
細かいルールや例外等もありますので、詳しくは以下のサイトをご確認ください。
Ⅲ どんな人に向いているのか
- 国内旅行を短期間で同じ旅程(例えば羽田⇔那覇)を何回も往復するのはあまり好きでない。
- 好きな国や観光地に行ってみたい。
- 海外旅行で好きな航空会社のビジネスクラスのサービスを受けてみたい。
- 修行の回数を出来るだけ少なく終わらせたい。
Ⅳ 世界一周コースのシュミレーション
いよいよ具体的なルート作成に入ります。まず、自分が希望する国(空港)を結ぶルートがあるか、調べます。
1 スターアライアンス加盟航空会社のフライト検索
その際活用するのは、スターアライアンス公式サイトの機能の1つである、「フライト検索」です。
「フライト検索」では、スターアライアンス加盟28社の運行都市、路線、フライトごとに希望を入れて検索できるので、ハブ空港とそうでない空港などが分かり、ルートをつないでいく参考になります。
2 Star Alliance Book&Flyによる世界一周コースの作成
次にフライト検索のページにある「その他のツール」の中に「世界一周」を開くと、そこに「BOOK AND FLY」があるので、それを使って世界一周ルートを完成させ、自動計算される距離区間マイルと自分の必要マイル区分と比較し、足りるかどうか確認します。
世界一周ルート(案)を全てつなげた場合の区間基本マイルの計算やフライト情報の確認を行っていきます。
「book&flyツール」では、いくつかの途中降機地を入力しルートをつないでいくと、区間ごとや全ルートの区間マイル数が積算されたり、区間ごとの具体的なフライト候補が検索できたり、有償の世界一周航空券の予約ができます。
■ スターアライアンスBOOK&FLYでの具体的手順についてはこちら
Star Alliance Book&Flyによる世界一周運賃に係る部分についての総距離は、32,508マイルでした。
■ 世界一周のコースとフライトマイル及びプレミアムポイントのシュミレーション
世界一周を2回に分けていく旅程としましたが、1回で行うのも可能です。いずれにしてもプレミアムポイントの50,000PPを達成できるコースで考えてみました。また、「BOOK&FLY」とのコースの違いは世界一周航空券+旅割としなければならないところです。
区分 | 航空会社 | 行程 | 航空券 | マイル | PP | クラス |
---|---|---|---|---|---|---|
第1回目の旅程 | ANA① | 羽田⇒関西 | 旅割 | 262 | 420 | エコノミ |
ANA② | 関空⇒香港 | 世界一周 | 2,418 | 3,302 | ビジネス | |
シンガポール航空③ | 香港⇒チャンギ | 世界一周 | 1,993 | 2,393 | ビジネス | |
シンガポール航空④ | チャンギ国際⇒シドニー | 世界一周 | 4,893 | 5,293 | ビジネス | |
ANA⓹ | シドニー⇒羽田 | 世界一周 | 7,597 | 9,518 | ビジネス | |
第2回目の旅程 | ANA⑥ | 羽田⇒ニューヨーク | 世界一周 | 10,503 | 8,803 | ビジネス |
ユナイテッド航空⑦ | ニューヨーク⇒ロンドン | 世界一周 | 4,325 | 4,725 | ビジネス | |
ユナイテッド航空⑧ | ロンドン⇒ミュンヘン | 世界一周 | 731 | 1,131 | ビジネス | |
シンガポール航空⑨ | ミュンヘン⇒チャンギ | 世界一周 | 7,820 | 8,220 | ビジネス | |
ANA⑩ | チャンギ⇒羽田 | 世界一周 | 5,175 | 6,610 | ビジネス | |
ANA⑪ | 羽田⇒関西 | 世界一周 | 350 | 560 | エコノミ | |
ANA⑬ | 関西ー羽田 | 旅割 | 262 | 420 | エコノミ | |
総旅程の合計 | 46,329 | 51,395 (うちANA便分29,633) |
3 Great Circle Mapperによる路線図の作成
路線図を作成したり飛行距離を算出できるのは、Great Circle Mapperオンラインサービスです。世界一周特典航空券の発券に必要なマイル数は、総飛行距離数によって変動するため、こちらのサービスを利用すると便利です。
ヘッダーに設置された検索窓に空港のレターコードを入力してMapボタンを押すと、路線図ととも飛行距離数が算出されます。ANAが世界一周航空券の発券ルールとして採用しているマイル数とは若干の誤差があるものの、計画段階では支障はありません。
【第一回目】
羽田⇒関西⇒香港⇒シンガポール⇒シドニー⇒羽田
【第二回目】
羽田⇒ニューヨーク⇒ロンドン⇒ミュンヘン⇒シンガポール⇒羽田⇒関西⇒羽田
Ⅴ プレミアムポイントとフライトマイル
通常積算されるフライトマイルとは別に、予約クラス・運賃種別ごとの積算率、路線倍率に、搭乗ポイントを加算して、プレミアムポイントが計算されます。プレミアムポイントシミュレーションでは、ご搭乗の条件を入力すると、獲得できるプレミアムポイント数を計算できます。
1 プレミアムポイントの説明
項 目 | 内 容 | 関連リンク |
---|---|---|
区間基本マイレージ | ANAグループ運航便、スター アライアンス加盟航空会社運航便およびスター アライアンス コネクティングパートナー運航便のご搭乗区間ごとに定められたマイル数です。 | ■ ANA国内線マイレージチャート ■ ANA国際線マイレージチャート |
予約クラス・運賃種別ごとの積算率 | ANAグループ運航便、スター アライアンス加盟航空会社運航便およびスター アライアンス コネクティングパートナー運航便の予約クラス・運賃種別によって倍率が変わります。 | ■ 国内線 運賃種別ごとの積算率 ■ 国際線 予約クラスごとの積算率 ■マイルの積算条件 [提携航空会社] |
路線倍率 | 【国内線】2倍 【国際線】 ① ANAグループ運航便の日本発着アジア・オセアニア路線 1.5倍 ②ANAグループ運航便のその他路線、スター アライアンス加盟航空会社・スター アライアンス コネクティングパートナー運航便 1倍 | |
搭乗ポイント | ご搭乗クラスや運賃によって進呈するポイントです。 | ■ 2018年10月28日以降分 |
2 使用手順
ANAフライトマイル・プレミアムポインットシュミレーションに条件を入力します。終了後「次へ(計算する)」をクリックします。
そうすると、計算結果としてマイルとプレミアムポイントが内訳とともに表示されます。
3 フライトマイルの計算方法
ANA国内線・国際線、提携航空会社の利用でマイルが貯まりますが、マイルの積算条件は以下のとおりです。
Ⅵ まとめ
ビジネスクラスでの世界一周ですので、PP単価は高くなりますが、満足度はかなり高いと思います。2019年のSFC修行はすでに幕は上がっていますが、このやり方であればまだまだ間に合いますし、まだまだいろいろなバリエーションもあると思いますので、これからも検証していきたいと思います。
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