(検証)ANAマイルの特典航空券で世界一周

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昨年10月にSFC修行も解脱し、ANAマイルの国際線特典航空券で欧州への旅行を考えていましたが、妻が今年は仕事が忙しいので、長期間の休暇が取れないことになり、短期間での欧州は勿体ないと思い今年はダメだとあきらめていました。

今年は近場にして欧州は来年以降だなーと思っていたところ、そういえばANAの国際線特典航空券で世界一周も行くことができたなぁと思いだしました。

でも、どうせ大量のマイルが必要なのだろうと思っていましたが、意外と手の届く範囲であることが分かり、考える時間はいっぱいあるし、どうせならと世界一周に心が動き始めてきましたので、いろいろ検証してみました。

1 世界一周に必要なマイル数 

まず、ANAのマイルで世界一周するにはどの位のマイルが必要なのか、その相場観を確認したいと思います。必要なマイル数は、全行程の距離(各区間基本マイレージの合計数)及びシートクラスに応じて決まります。

自分の中では、当初、ビジネスクラスで欧州(ハイシーズンで95,000マイル)と考えていたので、全行程の距離区分が20,000マイル以内で必要マイルが115,000マイルのところをベースに検討してみました。

■ 必要マイル数一覧

全旅程の距離区分
必要マイル数
エコノミーC
ビジネスC
ファーストC
4,001~7,000
38,000 63,000 90,000
7,001~9,00043,000 68,000 100,000
9,001~11,00055,00085,000 120,000
11,001~14,00060,00090,000140,000
14,001~18,00065,000105,000 160,000
18,001~20,00075,000 115,000 180,000
20,001~22,00085,000 125,000 200,000
22,001~25,000100,000 145,000 220,000
25,001~29,000120,000 170,000 260,000
29,001~34,000140,000200,000 300,000
34,001~39,000160,000220,000 340,000
39,001~44,000180,000 270,000 390,000
44,001~50,000
200,000300,000 450,000

2 世界一周特典航空券は結構お得です

世界一周特典航空券は実はかなりお得で、例えば、ANAの国際線特典航空券では、ビジネスクラスではハイシーズンに欧州に行くのが最も必要マイルが高く、95,000マイルとなります。

一方、提携航空会社の特典航空券を見てみると、ビジネスクラスでは中南米が143,000マイルで一番高い区分です。

次の例と比較してもお得感は分かると思います。

例1:北半球のみで欧米で世界一周の場合(節約ルート)

東京(成田空港NRT)⇒ロンドン(ヒースロー空港LHR)⇒ニューヨーク(ジョン・F・ケネディ空港JFK)⇒東京(成田空港NRT)

全行程の距離:16,170マイル ⇒ 必要マイル(ビジネスクラス)105,000マイル

例2:中南米経由の世界一周の場合(節約ルート)

東京(成田空港NRT)⇒リオデジャネイロ(アントニオ空港GIG)⇒カイロ(カイロ空港CAI)⇒東京(成田空港NRT)

全行程の距離:23,633マイル ⇒ 必要マイル(ビジネスクラス)145,000マイル

 

3 マイルで使える国際線特典航空券

ANAマイルで使える国際線特典航空券は、もちらんANAの直行便が就航している路線のほか、提携航空会社の対象便として、スター アライアンス加盟航空会社及び提携航空会社の就航している路線も使えることができます。

各航空会社の自由な組み合わせが可能です。
※世界一周旅程の場合はスター アライアンス加盟航空会社のみが対象になります。

これらの必要マイル数については、次のとおりです。

ANA国際線特典航空券

必要マイル数は、出発地と目的地のゾーン、シーズン、搭乗クラスによって異なります。

注1:国際線特典航空券には利用できない期間がありますが、ファーストクラス及びビジネスクラスには、利用できない期間はありません。
注2:有効期間は、旅行開始日から1年間(発券から1年以内に旅行を開始することが必要です)
注3:ANA国際線特典航空券プレミアムエコノミーの予約が2018年12月5日から開始しました。搭乗開始日は2019年4月1日~です。

提携航空会社特典航空券

必要マイル数は、出発地と目的地のゾーン、搭乗クラスによって異なります。シーズンによる必要マイル数の変動はありません。

注1:【Zone 1-A】は、国際線往復2区間のみの旅程又は国際線往復2区間に加え日本国内のみで乗り継ぎをしている旅程
注2:【Zone 1-B】は、Zone 1-Aの設定がない場合、Zone 1-Bが適用になります。
注3: Zone 1-AとZone 1-Bを組み合わせて使うことはできません。

4 世界一周特典航空券のルール

ANAの世界一周特典航空券は、通常の特典航空券と同様にANAの自社便に加え、スター アライアンス加盟航空会社も利用できますが、通常の特典航空券とは異なり、世界一周特典航空券には独自のルールがあります。

独自のルール及び注意事項

  • 全行程の距離及びシートクラスに応じて必要マイルが決定(「地上交通区間は除く。」)
  • 太平洋、大西洋を1回ずつ飛行機を利用して出発地に戻る
  • ルートは東回り又は西回りのどちらかで逆回りは不可
  • 出発地と最終記着地の間で最大8回の途中降機が可能
  • 欧州での途中降機は3回までで日本国内での途中降機は4回まで
  • 出発地に戻る最後の国際線搭乗は、最初の国際線搭乗から10日目以降
  • 旅程は最大12フライト区間に加え、最大4区間の「地上移動・同じ都市での異なる空港間移動」が可能
  • 予約はANAマイレージクラブ・サービスセンターのみ(ウェブサイトは不可)
  • 発券後のルートへ変更は不可(発券後の日程及び同一航空会社の同一路線で同一座席クラスでの便変更は可能)
  • 第1区間出発前のキャンセル・払戻は可能(キャンセル料は3,000マイル)
  • 空港使用料及び燃油サーチャージは有料
  • 有効期限は発券から1年間

その他留意事項

詳しいルールは引用元のANA公式サイトご利用条件(提携航空会社特典航空券)の「世界一周」の箇所に記載されていますが、細かい規定はサイトに記載されていないので、不明な箇所や疑問点についてはANAマイレージクラブ・サービスセンターに確認する必要があります。

予約開始日

往復特典航空券と同様に、搭乗の355日前9時からです。利用条件に「発券から1年以内に旅行を開始することが必要です」とあるので、予約したらすぐ発券ですから、最大約1年後までに旅行を開始すればよく、「旅行開始日から1年間有効」という条件も考えると、予約・発券してから最大約2年間の有効期限になります。

予約内容の変更

発券後は、搭乗日時の変更は可能。ただし、航空会社・区間・経由地・座席クラスの変更は不可。国際線特典航空券は全区間の予約が前提なので、ある区間の希望日時に空きがなくても、とりあえず別日で予約・発券しておき、空席が出次第変更することも可能です(旅行開始日から1年間の有効期限内なら大幅な日時延長も可能)。

変更手数料はかかりませんが、変更日のレートで諸税等を再計算のため、諸経費に差額が生じた場合は請求又は還付があります。

旅行中の変更

航空会社都合により事前にある区間の変更が事前に分かっている場合、原則として変更が必要な航空会社からANAマイレージサービスセンターに連絡があり、センターからお客様に電話連絡がある。

個人的な都合で当日急遽変更になる場合は、96時間(4日)前までに、ANAマイレージセンターに電話すれば、同じ航空会社・区間・座席クラスで空席がある場合のみ変更が可能です。

また、航空会社の都合による場合、例えば天候や機材トラブル等による遅延は、該当する航空会社が代替え便を手配することになっているそうです。

5 世界一周の具体的な計画

ルーティングに際して考慮したのは次の3点です。

基本スタンス

  • 南半球まで含めるとマイルが急に増えるので、できれば全行程の距離20,000マイル以内で必要マイル数が11,5000マイル
  • 南アメリカやアフリカを旅程に入れると座席の確保が難しいので、欧米をベースにして特に欧州での鉄道の旅に比重を置く
  • 北米はニューヨークとシアトルを、特にマリナーズの観戦やボーイング社のエベレット工場の見学等

世界一周計画を作るためのツール

自分が組みたいルートの区間基本マイルがどれくらいになるか見積もりたい場合、スターアライアンス公式サイトの機能の一つである「book&flyツール」を使えば、簡単に距離の見積もり計算ができます。

ただし、book&flyツールはスターアライアンスの有償の世界一周航空券のためのものであるので、あくまで参考として使用できます。

いずれにしても世界一周のルート計画には、スターアライアンスBook&Flyツールの検索サイトが非常に便利です。

そして行きたい国をイメージして、大雑把な世界一周ルートができたら、」いよいよ具体的なルート作成に入りますが、まず、自分が希望する国(空港)を結ぶルートがあるかを調べます。

その際活用するのは、スターアライアンス公式サイトの機能の1つである、「フライト検索」です。

最後に、路線図を作成したり飛行距離を算出できるのは、Great Circle Mapperオンラインサービスです。世界一周特典航空券の発券に必要なマイル数は、総飛行距離数によって変動するため、こちらのサービスを利用すると便利です。

ヘッダーに設置された検索窓に空港のレターコードを入力してMapボタンを押すと、路線図ととも飛行距離数が算出されます。ANAが世界一周航空券の発券ルールとして採用しているマイル数とは若干の誤差があるものの、計画段階では支障はありません。

空港のレターコードについては、世界中の空港3レターコード(IATA)一覧・検索を使うと便利です。

現時点での私の世界一周計画を3つ作ってみました。(あくまで仮です。)

 

例1:北半球のみ欧米中心節約コース

札幌>東京>ミュンヘン>ロンドンニューヨーク>シアトル>東京>札幌 全行程の距離:18,084マイル

 

例2:北半球のみ欧米(米国1か所)コース

札幌>東京>チューリッヒ>バルセロナ>フランクフルト>シアトル>東京>札幌 全行程の距離:18,124マイル

 

例3:北半球のみアジア欧米コース

札幌>バンコク>イスタンブール>アテネ>チューリッヒ>ロンドン>バンクーバー>シアトル>東京>札幌 全行程の距離:19,760マイル

6 有償の世界一周航空券でSFC修行もできる

今回、ANAマイルで世界一周航空券で計画を検討している中で、「有償のスターアライアンス世界一周+ビジネスクラス」でSFC修行にチャレンジという方法もありだと思いました。

こんな方におすすめ

  • 国内旅行を短期間で同じ旅程(例えば羽田⇔那覇)を何回も往復するのはあまり好きでない。
  • 好きな国や観光地に行ってみたい。
  • 海外旅行で好きな航空会社のビジネスクラスのサービスを受けてみたい。
  • 修行の回数を出来るだけ少なく終わらせたい。

世界一周旅行を1回で終わらせるのが難しければ、世界一周を2回に分けて行うことも可能なので、例えば、1回目はアジア・オセアニアコースで一度日本に帰国してから、再度北半球の欧米コースに分けて行うのもいいと思います。

その際、出発地を経由地とできないため、私は札幌在住なので、出発地を東京か大阪にして行うのがベターと思います。(札幌~東京又は大阪への航空券は別途購入する必要があります。)

主なルール

〇 ルートには太平洋横断、大西洋横断をそれぞれ1回含む
〇 ヨーロッパ、中東、アフリカのエリアと、アジアと太平洋地域のエリア間での横断は1回のみ
〇 途中降機(24時間以上の滞在)は最低2回必要で、最高15回まで
〇 旅程中、陸路移動は最大5回まで

■ スターアライアンス世界一周運賃

座席シート別29,000マイル以内
【STAR1】
34,000マイル以内
【STAR2】
39,000マイル以内
【STAR3】
エコノミー358,900円422,700円494,600円
プレミアムエコノミー553,800円632,300円734,800円
ビジネス705,500円822,000円958,900円
ファースト1,141,000円1,344,000円1,504,800円

※旅程にある全区間(地上区間も含む。)のマイレージを合計したものを適用
※出国税・空港施設利用料・保険料・燃油サーチャージ等が別途必要

(参考)ANAウェブサイトスターアライアンスで夢の世界一周旅行

7  世界一周航空券でSFC修行のオススメな関連ブロブ

■ 「陸マイラーのせかいのたび」 さん

[blogcard url=”www.kulipa3.com/entry/2017/07/31/200454″]

■ 「弾丸トラベルは怖くない」 さん

[blogcard url=”https://www.dangan-lucky.com/entry/sa-rtw-best-rare”]

8 まとめ

ANAマイルの国際線特典航空券で、夫婦で欧州(ユーロ圏を鉄道巡りがメイン)にと思っていたところ、現在は世界一周航空券での計画に変更しようと思っています。

1回で行くのか2回に分けていくのか、どこの国をどのような順序で行くのかなど、計画を作ってから実際に航空券の発券に至るまで、準備にはそれ相当の時間を要すことが分かりました。

そうこうしている中で感じたのは、有償のスターアライアンス世界一周航空券でSFC修行をしてみるというのも有効な方法であると感じました。

また、特典航空券で世界一周航空券を予約するのも355日前からですし、発券後の有効期限は1年間あることから、最大2年間の計画になるので、長期に休暇をとれる期間を考慮して世界一周旅行を2回に分けて満喫したいと思っているところです。

まだ時間はありますので、いろいろ検討してみたいと思います。

ANAの一般的な国際線特典航空券を使うための準備については、次のリンクカードを参考にご覧ください。

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