F-15イーグルとは
F-15イーグルは、アメリカ合衆国のマクドネル・ダグラス(現在はボーイング)社が開発した第4世代の戦闘機です。日本においても、航空自衛隊(JASDF)がF-15を導入しています。
日本におけるF-15の役割は、主に航空防衛と制空戦闘です。F-15は高い速度性能と優れた運動性を持ち、遠距離での敵航空機の迎撃や制空権の確保に重要な役割を果たしています。また、地上攻撃能力も有しており、対地攻撃や対艦攻撃など多様な任務に対応することができます。
⬜︎ F-15J(航空自衛隊仕様)の主な機体性能の概要
- 最大速度:約マッハ2.5(約3,000 km/h)
- 最大航続距離:約3,000 km
- 最大搭載兵装量:約8,000 kg
- エンジン:2基のプラット・アンド・ホイットニー製F100-PW-220 ターボファンエンジン
- 武装:20mm機関砲および空対空ミサイル、空対地ミサイル、誘導爆弾などの兵装を搭載可能
- レーダー:AN/APG-63(V)1 パルスドップラーレーダーによる航空目標の捜索・追尾
- 電子戦装備:電子戦システムによる妨害および自衛能力の向上
- センサー:赤外線探知装置、レーザー警報受信機、フレア・チャフディスペンサーなどのセンサーによる敵攻撃への対処
F-15Jは航空自衛隊の主力戦闘機で、名称の「J」は単座(一人乗り)機を表し、パイロット2人が前後タンデム配置で乗り組む複座機は「DJ」と呼ばれる。2人乗りのF-15DJは主に操縦訓練・飛行訓練のために使われる。前席へ訓練学生パイロットが、後席には指導教官が座ることになっています。
F-15は、主力戦闘機として、現在、全国8個の飛行隊と、その他飛行教導隊などに、約200機が配備されています。昭和47年に初飛行した、米空軍の本格的な制空戦闘機です。それから、すでに30年以上経過した機体ですが、基本設計の優秀さとレーダーをはじめとした電子機器、搭載装備の近代化が進められ、現在でも能力的に最も均衡のとれた、信頼性のおけるトップクラスの実力を持つ戦闘機であります。
F-15は、その性能と信頼性から日本の防衛体制において重要な役割を果たしており、航空自衛隊では、現在もF-15Jの運用を継続しており、将来的にはF-35A ライトニングIIなどの次世代機への更新が進められる予定とのことです。
※F-15は米空軍および航空自衛隊では別名イーグルと呼ばれ、それを駆るパイロットたちは俗に「イーグルドライバー」と呼ばれています。
航空自衛隊千歳基地にある飛行群は、第201飛行隊(ヒグマチーム)及び第203飛行隊(白くまチーム)を編成しており、歴史あるF-15戦闘機部隊として、対領空侵犯措置等の任務に就いています。尾翼のマークは、北海道の代表的シンボルであるヒグマをモチーフとしています。
数字が3桁・200番台の飛行隊で現在残っているのは、201飛行隊・203飛行隊(共に千歳基地)と204飛行隊(那覇基地)で現在は全て運用機種がF-15J/DJになっています。(新田原基地の第23飛行隊が202飛行隊の任務を受け継いだ部隊となっています。)
F-15は、航空自衛隊の主力戦闘機として、現在、全国8個の飛行隊と、その他飛行教導隊などに、約200機が配備されています。
F-15イーグル戦闘機の動画【千歳基地】
こちらの動画は、私のYouTubeチャンネル「Meiken空の散歩道」の再生リストとしてF-15イーグルを特集したもので、動画が6本連続(約40分)して視聴できます。その内容は下記の「投稿動画リンクリスト」の順となっています。
◇投稿動画リンクリスト
上記のYouTubeに収録されている6本の動画を個別に視聴する場合は、下記のリンクリストをそれぞれクリックしてください。気に入って頂けた方は、チャンネル登録といいねボタンを頂けると嬉しいです!
なお、チャンネル登録は、YouTubeの画面の右下にでてくる「meikenのアバター」の透かしをクリックしていただくのが簡単です。
F-15イーグルの撮影ポイント【千歳基地】
◇撮影ポイント
私は①、➁、⑤で撮影するのが多いです。
番号 | 撮影ポイント | 場 所 |
1 | 36エンド西側 | 千歳基地南側外周路の西側 |
2 | G誘導路 | G誘導路前の丘の上(お立ち台) |
3 | 36Rエンド | 千歳基地南側外周路の36Rエンドの前 |
4 | 管制塔横(現在は立入禁止) | 管制塔とG誘導路アンダーパスの間 |
5 | J・D誘導路 | J誘導路アンダーパスの上(Jコロポイント) |
6 | 南千歳駅南口からの陸橋等 | 南千歳駅近くの陸橋の上・その周辺 |
7 | 18エンド | 国道36号線沿いの18Rエンドそば |
◆飛行場地図
F-15イーグルの写真
◇R5年5月の撮影【千歳基地】
戦闘機に使用しているアフターバーナーとは
アフターバーナーの仕組み
アフターバーナーは、ジェットエンジンの出力を増加させるための装置です。主に戦闘機や高速航空機に使用されており、アフターバーナーの仕組みについては、通常のジェットエンジンでは、圧縮機で空気を圧縮し、燃料を噴射して燃焼させ、その排気ガスでタービンを回転させます。その後、タービンから出てきた排気ガスがノズルを通って高速で排出されます。
アフターバーナーは、この排気ガスの後方に追加の燃焼室を設け、そこで燃料を噴射して再燃焼させることで推力を増加させる仕組みです。アフターバーナーは通常、エンジンの後部に装備されています。
アフターバーナーでは、主燃焼室で燃焼させられなかった残りの酸素と燃料が再燃焼されるため、追加の推力が発生します。再燃焼によって排気ガスの温度が上昇し、高速な排気が得られます。この高速な排気は、ジェットエンジンのノズルから噴出されるため、推力が増加します。
アフターバーナーは燃料消費量が非常に大きいため、短時間の使用が一般的です。高い推力を必要とする状況、例えば離陸時や高速飛行時、戦闘時などで使用されます。ただし、アフターバーナーの使用は燃料の消費が激しく、航続距離に制限を与えるため、燃料の消費量と航続距離のトレードオフを考慮する必要があります。
F-15イーグルのアフターバーナー
F-15イーグルは、アメリカのマクドネル・ダグラス(現ボーイング)が開発した戦闘機であり、そのアフターバーナーは非常に高性能です。
F-15のアフターバーナーは、エンジンであるプラット・アンド・ホイットニー製のF100シリーズを使用しており、F100は、第2世代のアフターバーナー技術を採用しており、推力の増加と高い戦闘性能を実現しています。
F100エンジンのアフターバーナーは、主燃焼室の後方に装備されています。燃料噴射器が設置されたアフターバーナー燃焼室では、主燃焼室で燃焼させられなかった残りの酸素と燃料を再燃焼させることで、推力を増加させます。
F-15のアフターバーナーは、高い燃料消費率と高温の排気ガスを伴います。これにより、短期間ながら非常に高い推力を発揮することができます。アフターバーナーは、F-15が離陸時や高速飛行、敵機への追撃などで追加の推力を必要とする場合に使用されます。
F-15のアフターバーナーは、高い推力と優れた戦闘性能を提供するため、多くの国で採用されている戦闘機エンジンの一つです。